月に向かって犬と狼が吠え、池からザリガニが這い上がろうとしています。
横顔が映し出された満月が描かれていますが、その中の曲線は三日月形を表しています。

月には長い光線16本と短い光線16本が交互に並んでいて合計32本となり、これは生命の樹の10のセフィラー（球）と22本のパス（枝）の数を象徴しています。

狼と犬は月のしずくを鬼火だと思い、恐怖を感じて吠えています。この１５個のしずくの形は、ヘブライ文字の聖四文字のヨッドであり、神の恵みです。

左右に配置されている二つの塔は、未知の領域との境界を示し、黄金色の一本の道が二つの塔を通過し遠景に描かれる山まで続いています。

ザリガニは得体の知れない下等な生物の象徴として描かれています。
水辺に生きるザリガニが安住の地である池から這い上がり、犬と狼がいる所を通過するという身の危険を冒してでも山へ続く一本の道を進もうとしています。
これは試練を象徴し、神の恵みを受けるためには苦難の道を進み試練を乗り越えなければならないことを暗示しています。

このカードは、月の満ち欠けのように日ごと変化する心の不安定さを表しています。