天使が聖杯から聖杯へ「生命の水」をこぼさずに注いでいる様子が描かれています。
この天使は「大天使ミカエル」がモチーフであるとされ、左足は大地、右足は泉に浸し、現実の世界と無意識のバランスが取れていることを示し、四大元素の二つ「地」と「水」を象徴しています。

天使の衣装には、三角と四角の模様が付いています。四角は「地」、三角は「火」、背負っている大きな翼は「風」、聖杯の水は「水」の象徴であり、これら四大元素（火・水・地・風）の象徴を統合し、すべてバランスを保っていることを示唆しています。

天使の赤い翼の赤色は情熱を意味する色であり、天使の額にあるマークは太陽のシンボルです。背後には光輪が見られ、この光線は栄誉の印です。

左から昇っている朝日が王冠のように輝き、泉から山へと道が続いています。

泉のまわりにはアイリスが描かれています。アイリスは王家や貴族の紋章にも使われる花で、ギリシャ神話・虹の女神イリスと語源を同じくするものです。

このカードは、理性と感情など相反するもののバランスや調和を意味し、中庸を保つことが大切であると教えてくれます。